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インフルエンザワクチンについて再確認しよう (2024年11月)

皆さん、こんにちは。人事部の森田と申します。

暑かった夏がやっと終わったと思ったら、紅葉が色づき始め、外の空気が一段と冷たく感じられるこの頃。皆さん、インフルエンザの予防は万全でしょうか?

毎年流行するこの感染症から身を守るために、インフルエンザワクチンについて再認識してみましょう。


今回はインフルエンザワクチンについて、5つのことを覚えてください。

【1】 なぜ、予防接種をした方が良いのか?

【2】 接種後の効果期間はどのくらいあるのか?

【3】 副作用はどんなものがあるのか?

【4】よく卵アレルギーの方はダメと聞くが、今はどうなのか?

【5】 最近のワクチンの種類はどんなものがあるのか?

【1】 なぜ、予防接種をした方が良いのか


インフルエンザにかかっても症状を軽減し、重症化を防ぐ効果が一番の利点となります。

一般的な健康の成人の方で、60〜70%程度の感染予防効果があると言われています。

重症化予防効果としては、インフルエンザ関連の入院や死亡を40〜60%減少させると言われています。

集団予防接種を行うことも大切です。

集団で予防接種を行うことで、社会全体の感染拡大を防ぐことが出来ます。

これは、乳幼児や免疫弱者の人など、ワクチン接種が難しい人々を間接的に守る効果が期待されます。


【2】 接種後の効果期間はどのくらいあるのか


接種後2週間程度で抗体が出来ます。

抗体レベルは接種後2ヶ月でピークを迎え、徐々に下がっていき、おおよそ3〜6ヶ月効果があると言われています。

ですので、11〜12月に接種することで、流行のピーク時に効果が持続した状態になります。

【3】 副作用はどんなものがあるのか


1. 局所的な反応 (接種部位に現れる反応)

・痛み  ・腫れ  ・赤み

2. 全身的な反応

・発熱  ・頭痛  ・倦怠感  ・筋肉痛

1, 2に関しては、通常軽度なことが多く、数日以内に自然に改善していきます。

3. アレルギー反応

・蕁麻疹  ・呼吸困難  ・顔や喉の腫れ

特に卵アレルギーがある人は注意が必要です。

ワクチンは鶏卵を使ってウイルスを培養するため、微量の卵タンパク質がワクチン内に残る可能性があり、卵アレルギーのある人は、接種に対して慎重な判断が必要です。

【4】 よく卵アレルギーの方はダメだと聞くが、今はどうなのか


最近の研究では、卵アレルギーの人でもインフルエンザワクチンを安全に接種できることが分かってきています。ノバルティス社製のワクチンは、細胞培養ワクチンになります。

軽度から中等度の卵アレルギー (じんましんや軽い皮膚反応を示す場合)

このような患者は、通常の医療機関でインフルエンザワクチンを接種して問題ないとされています。

特別な監視や処置は不要です。

重度の卵アレルギー (アナフィラキシーなどの深刻な反応がある場合)

多くのケースでは安全にワクチン接種できるとされています。ただし、念のためアレルギー反応に対応できる環境(病院など)で接種することが推奨されています。

接種後、30分程度の経過観察が行われることが一般的です。


【5】 最近のワクチンの種類はどんなものがあるのか


最近のテレビでご覧になった方も多いかと思いますが、経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト®点鼻液)が9月26日に販売されました。2歳から18歳までの方が対象となります。

また、2023年12月には、高用量インフルエンザワクチンの製造販売承認申請がなされています。

海外では、mRNA型の新型コロナ・インフルエンザの混合ワクチンの治験がphase3まで進んでいます。


まとめ


① インフルエンザワクチンの感染予防効果は、60〜70%あります。

  重症化(入院や死亡)を防ぐ効果も高いです。

② ワクチン接種後、2週間で抗体が出来ます。

  抗体のピークは2ヶ月後、3〜6ヶ月は効果が持続します。

③ 卵アレルギーの方も、インフルエンザワクチン接種を推奨しています。

  今は細胞培養ワクチン(鶏卵を使用していないワクチン)もあります。

④ 注射以外に、点鼻のワクチンも発売されています。

  コロナ/インフルエンザ併用ワクチンの治験も進んでいます。


インフルエンザは毎年のように流行しますが、ワクチン接種や手洗い・うがいなど日頃の健康管理で予防が可能です。

また、今回のコラムテーマのワクチンのことが、少しでも業務に役立てば幸いです。

お読みいただきありがとうございました。